風船おじさん てりやき 伊藤輝彰

三重県川越町在住。学校卒業と同時に上京し一般企業へ入社。
その後、Uターンし、電機メーカーで派遣社員として品質保証業務と開発業務を経験する。
バルーンアートは2011年からスタート!2015年からコンテストにも参加し国内外で受賞経験を持つ。
現在は大きなお腹とオーバーオールがトレードマークの風船おじさんとして活動中。
JBAN会員(中部地域)

プロフィール

2011年とあるサイトとの出会いがありいつしか住人に・・。その後コンテストに出場し優勝!!
そしてバルーンビジネスへ。今はバルーン教室やイベントでのグリーティングやパフォーマンスと
多岐にわたってご活躍中。
作る作品は完成度が高く、見る人を圧巻させます。話し方も笑顔もとても優しいてりやきさん。
最近では2020年2月にアメリカで開催されたコンテストに出場し、優勝&入賞されました!!
これからもどんどん素晴らしい作品を見せていただける事間違いなし!それではどうぞお楽しみください!

衝撃的!ひねり屋ジャッキィさんの「きゅっとバルーン」!!

事務局 どのようにバルーンアートを知って、ビジネスとしてはじめられましたか?
伊藤 2011年、ネットサーフィンをしていた時にひねり屋ジャッキィさん(※1)の
サイト「きゅっとバルーン」に出会いました。
バルーンアートをほとんど知らなかった私にとってそれは衝撃的でした。
サイトの掲示板はバルーンアートが好きな人のコミュニケーションの場となっていて、
たくさんの作品が投稿されています。私も投稿するようになり、
いつしかその掲示板の住人になっていました。
当時は粘土遊びのような感覚で風船を使っていろんなものを作るのに夢中でした。
2015年からバルーンコンテストにエントリーするようになり、QBAC(※2)でバルーンハットが入賞し、
Qualatexのカラークエスト(グレー部門)(※3)で優勝したことが転機となり
バルーンビジネスを視野に入れるようになりました。

事務局 現在はどのようなバルーンのお仕事が多いですか?
伊藤 定期的に地元でバルーン教室を行っています。
また、イベントでのバルーングリーティングやパフォーマンス、
依頼されたバルーンフィギュアを作ることが中心です。





事務局 てりやきさんとして活動されることになったきっかけはどんなことですか?
伊藤 私の本名はてるあきと言います。てるあきとてりやき、似てますよね。
てりやきは世界中が知っている日本のソースの名前なので覚えやすいかなって思い、てりやきという名にしました。
体系からしても食べ物が好きな感じしますよね。
以前、食べ物の名前だったことは覚えてくれているものの、
間違えて焼き鳥さん・からあげさんと呼ばれたこともあります。
活動のきっかけは同じ出身高校の先輩から頼まれて、小さなお祭りで風船を捻ったのがきっかけです。
いま思い返せばバブルの大きさも揃わないアンバランスなバルーンアート作品でしたが、
それでも子供たちは喜んでくれて、それが嬉しくて。

私の作品へのこだわり

事務局 今までで一番思い出に残る作品やイベントなどはございますか?
伊藤 全ての作品に思い出はあります。
一番思い出に残る作品は2015年にカラークエスト(グレー部門)で優勝したWarlockです。
もちろん、優勝作品だからというのもありますが、この作品のパーツは過去の失敗作から生まれたものです。
私はネットで風船の形を変形させて作った作品を見つけました。
その形をどうやったら作れるのか自分なりにいろいろ試しているうちに
本来作りたかった形ではなく波打ったような形の風船ができました。
偶然生まれた形ですけど、いずれ使える機会があると思いました。
そして、そのパーツを多用した作品がWarlockです。
手探りで見つけたパーツを使った作品で優勝できたのはとても嬉しかったです。





イベントとしては2015年からスタートしたHatしてGood。
私が風船で作った怪獣の被り物をSNSにアップした時、栃木県の冒険団ゼブラさんから
「今度ツイスターズでお会いするときに一緒に被り物をして写真を撮りませんか。」とメッセージがありました。
どうせならみんなで被り物して撮ったほうが楽しいよねってことで
ツイスターズ実行委員会にお伺いをとってSNSで呼びかけました。
バルーンアートの大会は講座とコンテストがメインになるのですが、
参加型のものがあってもいいんじゃないかなって思っていたんです。
知り合いが誰もいない中でここに来てる人だっているだろうし、
自分から声かけるのが苦手な人だっているかもしれない。
でも、共通点は風船が好きな事だから、その好きな風船を頭にかぶったら
それがきっかけになって人と人が繋がるんじゃないかなって。
そして、イベント名をHatしてGoodと名付けました。
このイベントは作って参加する人も楽しい。
いろんな風船の被り物がたくさんあるので華やかになり、見てる人たちも楽しめる。
その後、毎年自主イベントとして開催させていただき、
2019年はツイスターズ以外のところでも開催することができました。
いつも参加してくれる方々がいることに感謝しています。




事務局 作品を作る時のこだわりや大切にされているところなどございますか?
伊藤 以前、私には「接着剤は使わない」「フレームを使わない」「あまりペンには頼らない」
というこだわりがありました。
そのこだわりによって新しい知恵もうまれたし、気づきもありました。
でもそれはエゴであって、むしろ使ったほうがお客様のイメージに近づけやすいものがあると思うようになりました。
最近では、「できるだけ~」とつけるようにしています。
これまで使ってこなかったわけですから、今まで以上に作品の可能性が広がります。(笑)
大切にしていることは、「丁寧に作る」「自分らしさ」「遊び心」です。
言われなきゃ気づかない事をしたり、ポーズを工夫してみたり、楽しむことを忘れず作ります。

お客様のご要望に沿ったものに仕上がってるかドキドキ後の笑顔!
めちゃめちゃ嬉しいです。

事務局 過去のこんなことが今、役に立っているということはありますか?
伊藤 身近なもので長さを測ることです。
ものつくりに関わってきたことがここで役に立ってます。
ツイストバルーンは同じ長さのバブルを何度も捻ることがあります。
その度に定規で長さを確認しながら捻っていくのは丁寧ですが非常に時間がかかります。
風船を捻るときは常に手を使うのですから指の幅や長さ、手の幅や長さを測り、
その長さを目安に作品をつくるようにするとバランスのとれたものができます。
特にバルーングリ-ティングではほぼ大きさの揃った作品を常に提供できるようになります。
慣れてくれば手元を見なくても簡単な作品は作れるようになります。

事務局 このお仕事の好きなところはどのようなところですか?
伊藤 完成した作品をお渡ししたときのお客様の笑顔が好きです。
バルーングリーティングの時、お客様は目の前で膨らませたゴム風船が
どんどん変化していくのをわくわくして見ています。
それがこっちにも伝わってきます。
そして、バルーンアートが完成すると、今度は素敵な笑顔を見せてくれます。
それを見るたび嬉しくなります。





バルーンフィギュアなどのご依頼をいただく時は、お客様からイメージやお写真等をいただいて、
どのように作るか試行錯誤して完成させます。
予め、完成見本をお見せしているわけではないので、
お渡しするまではお客様のご要望に沿ったものに仕上がってるかドキドキです。
ですから、お渡しした時の笑顔を見た時、めちゃめちゃ嬉しいです。
バルーンアートは手作りですから、いつも喜んでいただけるようにがんばって作ります。





Born to be Wild!

事務局 今年の23rdJBANコンベンションin NAGOYAでは講師をされましたが
その際の想いや、感じたこと、エピソードなどございましたら教えてください。
伊藤 私にとってJBANはとても魅力のある世界で、
講師のお誘いがあったときには本当に信じられませんでした。
参加経験がない私はどの程度の内容にしたらいいのかわからなくて3作品提案して
その中から選んでいただくことにしました。
結果、提案したすべての講座をすることになりました。
1つ目はヘアバンド。編み込んで作ることが多いバルーンハットとは違い、
ヘアバンドの心材にちょっとしたバルーンアートを付ければ完成です。
毎年アメリカで開催されるTwist&Shout(※4)ではコンテストの一つにヘアバンド部門があります。
また、会場でも個性的なヘアバンドを付けている人たちをたくさん見かけました。
いろんなシーンで活躍するアイテムなので少しでも多くの方に知っていただければと思い講座にしました。





2つ目はクルマ。クルマっていろんなシーンで使えるアイテムですし、
大まかな構造を理解すれば改造する楽しみもあります。
試作で作ったものでは限られた時間内作り終えることができないと判断し、
作る手順の見直しや構造を簡素化して時間内で作れるように工夫しましたが
時間内にすべてを終えるのはとても厳しかったです。





3つ目はバイク。今回のJBANは東海地区で初開催されました。
東海地区といえば8時間耐久レースが行われる鈴鹿サーキットがあります。
だったらバイクを作ろう。どんなバイクを作るか考えてた時に頭の中に流れるメロディー、
それはBorn to be Wild! アメリカンタイプのバイクを作ることにしました。
そして、皆さんがんばって作ってくれました。
3講座すべてに言えることはご参加していただきありがとうございました。
そして、サポートについてくれたお二人にはとても感謝しています。





プレゼントしたバルーンのその後・・・

事務局 このお仕事をしていて、印象的だった出来事は何ですか?
伊藤 私はプレゼントした風船がその後どうなったのかを知ることはできません。
でも、毎年お声をかけていただく現場などでは、お客様がその後のエピソードを聞かせてくれます。
例えば、子どもが作ってもらったバルーンアートをずっと付けたままお風呂の中まで持っていこうとしたとか、
寝る前に棚の上に飾っておいた風船が朝起きた時に枕元で一緒に寝てたとか、
バルーンドールをいつも食卓の椅子に座らせて一緒に食事してたとか、
そんなお話が聞けるときがとても嬉しいです。
また、ワークショップで習った作品を参加者の皆さんが使ってくれているのを見るたび嬉しくなります。
ほんの些細なことかもしれませんが、私にとってはとても嬉しいことです。

事務局 てりやきさんの原動力の源(これがあればがんばれる!)は何ですか?
伊藤 単純なので褒められたり頼られたりするとがんばれます。





事務局 最後に、現在、または今後、何かPRされたいことがありましたらどうぞ!
伊藤 先日2020年2月5日-8日にアメリカで開催されたTwist&Shout Balloon Convention 2020に参加してきました。
コンテストにもエントリーし3部門入賞することができました。
ヘアバンド部門は10分間のLIVEツイスト(※5)になります。






今後の大きな予定というものはまだありませんが、
老若男女問わず風船の魅力や楽しさを感じていただけるような活動をこれからも続けていきます。
そして、夢としてバルーンアートの作品展を開催していろんな方にバルーンアートを見ていただきたいです。
ありがとうございました。


(※1)インタビューNO.19 ひねり屋ジャッキィ甲斐健寛さん

(※2) QBAC(Qualatex Ballon Arts Conventionの略)

(※3)Qualatex社主催コンテスト 1色のバルーンをメインに作品を制作

(※4)Twist & Shout Balloon Convention ツイスター(細長い風船を主に使って作品を作ったり、パフォーマー)が
メインのバルーン世界大会。今年は2月5日-9日アメリカで開催。

(※5)LIVEツイストは観客の前で作品を作り、その場で投票していただくコンテスト。



風船おじさん てりやき

http://teriyakiballoon.web.fc2.com/
得意分野:フィギュア、装飾、バルーン教室、バルーングリーティング、バルーンパフォーマンスなど
JBAN会員(中部地域)

JBAN.jpインタビュー#24 伊藤輝彰さんのインタビューいかがでしたでしょうか?
次回のインタビューもお楽しみに。

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