JBAN.jp 現場注意事項

[2]屋内装飾についての法律・規制

[消防法についての注意]

バルーン装飾・スプリンクラー障害・散水障害
スプリンクラーのヘッドから縦方向に45cm 横方向に30cmあけてバルーンを設置して下さい。所轄の消防署・施設によって範囲が異なる場合がありますので、念のため確認を取ることをお勧めします。
防炎加工について
よく百貨店や展示会場などでバルーン装飾などを行うことが決まり、お客様・会場・消防などから、バルーンは防炎加工されていますか? と問い合わせが良くあります。
その様な問い合わせを受けた場合にスムーズに対応できるよう、資料をまとめましたので続いてご参照ください。

まずは、消防法で規制されている「防炎対象物品」から説明します。
昭和43年から消防法に位置付けられた「防炎規制」は、高層建築物、地下街及び不特定多数の人が出入りする特定防火対象物などの防炎防火対象物では、防炎性能を持つ防炎物品の使用が義務付けられています。
それらには「防炎」の表示を付けることになっています。バルーンを設置する場所は不特定多数の人が出入りする場所が殆どとなり、規制対象になります。

それでは、どのような物品が防炎対象物品となるか、下記表をご参照ください。

防炎対象物品

消防法 施行令 第4条の3
カーテン
布製のブラインド
暗幕
じゅうたん等 総務省令で定めるもの
消防法
施行規則
第4条の3
じゅうたん(織りカーペット(だん通を除く)
毛せん(フェルトカーペット)
タフデットカーペット、ニッテッドカーペット、フックドラッグ接着カーペット、ニードルパンチカーペット
ござ
人工芝
合成樹脂製床シート
床敷物のうち毛皮製床敷物、毛製だん通及びこれらに類するもの以外のもの
展示用の合板(展示用パネル、掲示板、バックボード、仕切り用パネル)
どん帳(水引き、袖幕、暗転幕、定式幕、かすみ幕、中幕、映写幕、バック幕)
舞台において使用する幕
舞台において使用する大道具用の合板
工事用シート
仕切りに用いられる布製のアコーディオンドア、衝立て
室内装飾のために壁に沿って下げられている布製のもの
布製ののれん、装飾幕、紅白幕等で、下げ丈が概ね1メートル以上のもの
映写用スクリーン(劇場、映画館等で使用されるもの)
展示会場で用いられる合板で、台、バックスクリーン、仕切用等に使用されるもの
店舗部分で、商品の陳列棚としてではなく、天井から下げられた状態又パネル等として使用される合板
屋外の観覧席、通路等の部分に敷かれているじゅうたん等
人工芝
試着室に使用される目隠布
昇降機(エレベーター)の床・壁の内面保護等のための敷物等(2平方メートルを超えるもの)

防炎防火対象物

根拠法令 防炎防火対象物等の建築物
消防法
第8条の
3第1項
高層建築物(高さ31メートルを超える建築物) ※1
地下街 ※2
消防法
施行令別
表 第1
(1)
  • イ)劇場、映画館、演芸場又は観覧場
  • ロ)公会堂又は集会場
(2)
  • イ)キャバレー、カフェー、ナイトクラブその他これらに類するもの
  • ロ)遊技場又はダンスホール
  • ハ)風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条第5項に規定する性風俗関連特殊営業を営む店舗(二並びに(1)項イ、(4)項、(5)項イ及び(9)項イに掲げる防火対象物の用途に供されているものを除く。)その他これに類するものとして総務省令で定めるもの
  • ニ)カラオケボックスその他遊興のための設備又は物品を個室(これに類する施設を含む。)において客に利用させる役務を提供する業務を営む店舗で総務省令で定めるもの
(3)
  • イ) 待合、料理店その他これらに類するもの
  • ロ) 飲食店
(4)
  • 百貨店、マーケツトその他の物品販売業を営む店舗又は展示場
(5)
  • イ) 旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するもの
(6)
  • イ)病院、診療所又は助産所
  • ロ)老人短期入所施設、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム(主として要介護状態にある者を入居させるものに限る。)、介護老人保健施設、救護施設、乳児院、知的障害児施設、盲ろうあ児施設(通所施設を除く。)、肢体不自由児施設(通所施設を除く。)、重症心身障害児施設、障害者支援施設(主として障害の程度が重い者を入所させるものに限る。)、老人福祉法(昭和38年法律第133号)第5条の2第4項若しくは第6項に規定する老人短期入所事業若しくは認知症対応型老人共同生活援助事業を行う施設又は障害者自立支援法(平成17年法律第百23号)第5条第 8項若しくは第10項に規定する短期入所若しくは共同生活介護を行う施設(主として障害の程度が重い者を入所させるものに限る。ハにおいて「短期入所等施設」という。)
  • ハ)老人デイサービスセンター、軽費老人ホーム、老人福祉センター、老人介護支援センター、有料老人ホーム(主として要介護状態にある者を入居させるものを除く。)、更生施設、助産施設、保育所、児童養護施設、知的障害児通園施設、盲ろうあ児施設(通所施設に限る。)、肢体不自由児施設(通所施設に限る。)、情緒障害児短期治療施設、児童自立支援施設、児童家庭支援センター、身体障害者福祉センター、障害者支援施設(主として障害の程度が重い者を入所させるものを除く。)、地域活動支援センター、福祉ホーム、老人福祉法第5条の2第3項若しくは第5項に規定する老人デイサービス事業若しくは小規模多機能型居宅介護事業を行う施設又は障害者自立支援法第5条第6項から第8項まで、第10項若しくは第13項から第16項までに規定する生活介護、児童デイサービス、短期入所、共同生活介護、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援若しくは共同生活援助を行う施設(短期入所等施設を除く。)
  • ニ) 幼稚園又は特別支援学校
(9)
  • イ)公衆浴場のうち、蒸気浴場、熱気浴場その他これらに類するもの
(12)
  • ロ)映画スタジオ又はテレビスタジオ
(16) 複合用途防火対象物(※3)の部分で、前各項の防炎防火対象物の用途の
いずれかに該当する用途に供されているもの
(16の3) 建築物の地階((16の2)項(※2)に掲げるものの各階を除く。)で連続して地下道に面して設けられたものと当該地下道とを合わせたもの((1)項から(4)項まで、(5)項イ、(6)項又は(9)項イに掲げる防火対象物の用途に供される部分が存するものに限る。)
消防法 施行規則
第4条の3

工事中の建築物その他の工作物のうち、次のもの

  • 1)建築物(都市計画区域外のもっぱら住居の用に供するもの及びこれに附属するものを除く。)
  • 2)プラットホーム上屋
  • 3)貯蔵槽
  • 4)化学工業製品製造装置
  • 5)前2号に掲げるものに類する工作物
  • ※1 高層建築物。詳しくはこちらをご参照ください。
  • ※2 地下街。詳しくはこちらをご参照ください。
  • ※3 複合防火対象物。詳しくはこちらをご参照ください。

[消防法についての注意]まとめとして、これら資料から判るとおり

バルーンは防炎対象物品に属していません。
従って防炎防火対象物内で設置・使用しても消防法の規制を受けません。

資料出典